【五日目】寂しい一日【下関→平尾台→別府地獄めぐり】

 曇り空だった。灰色の雲が関門橋を越えて九州の方までずっと続いていた。思い返すと、初めてての九州入りだったのにあまり興奮しなかったように思える。関門トンネルは、県境の表示もなく、ただの陸続きの道のようにしか思えなかった。平尾台へと続く道、景色がよかろうと海沿いの道を選んだのだが、廃れた工業団地が続くだけ。昨晩雨でも降ったのか、地面はウェットだった。平尾台についた。手元の端末での天気予報は晴れ。上空は曇り。前日に秋吉台を走ったのもあってか感動は薄い。次なる目的地は別府。少しでもリフレッシュしようと音楽を聴きながら走ったし、ルートはナビに任せたから、どんな道を走ったかは全く覚えていない。別府と言えば地獄めぐり。7種類の地獄を2000円の共通チケットで回った。地面から噴き出す温泉から煙がモクモクと溢れ出す。何を感じればいいのか。感じても誰と共感すればいいのか。分からなかった。なんとなく寂しい気がして、人混みの中を歩きスマホする。それが余計自分を侘しい気持ちにさせた。その日はもう何もする気力が起きなくて、別府駅近くのゲストハウスをその場で予約して、そこに滞在した。一人旅の寂しさを知った一日だった。

 

走行距離 179km

食事代 1842円

ガソリン代 1096円

宿代 1800円

雑費 2000円(地獄めぐり)

計 6738円

総走行距離 1258km